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星の王子さま

4001140012星の王子さま (岩波少年文庫 (001))
サン=テグジュペリ
岩波書店 2000-06

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 あまりに有名な本。

 「ねえ、ひつじの絵を描いて」

 砂漠の真ん中に不時着した飛行士のところに、不思議な男の子が現れる。飛行機が故障して修理をしていたので、いらいらしながら‘ひつじの絵’を何枚か描いてやると、男の子は最後の1枚が気に入ります。この絵が私も好き。本当に最高のひつじ。王子さまは飛行士と話しはじめます。
 この男の子はどうやら小さな星からやってきた王子さまらしいのです。王子さまはこの地球に来るまで、いろんな人がいる、いろんな星に寄ってきました。王子さまの星は本当に小さな星だったので、見るものすべてが目新しいのです。曇りのない純粋な王子さまの目から見た世界はこんなにも不可思議なことで満ち溢れていたんだって感じました。

 いろんな訳が出ているけれど、基本的にとってもシンプルで分かりやすい文章。その分、読むたびに何か新たな発見がありそう。これからまた読んでみようかな。

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13:48 : 海外小説トラックバック(0)  コメント(2)

ドリアン・グレイの肖像

4334751180ドリアン・グレイの肖像 (光文社古典新訳文庫)
仁木 めぐみ
光文社 2006-12-07

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 私が一番好きな作家オスカー・ワイルドの一番好きな作品のひとつ『ドリアン・グレイの肖像』。最近、また読みたくなり、ぱらぱらとめくっています。この本は何度読んでも病み付きになります。

 舞台は19世紀末。ヘンリー・ウォットン卿の影響を受けて、自分の若さと美しさに目覚めたドリアン・グレイが、その若さと美しさに執着し始めます。すると、友人の画家に描いてもらった肖像画が醜く変わっていく・・・という物語です。自分の姿は変わらないのに、自分の肖像画だけがまるで見えるはずのない心の中を映しているように変わっていくのを目の当たりにするのは奇妙でありながら、その一方で美しいままでいられる自分自身が特別な存在であるように思える。果たして、ドリアンはこの運命の変わり目をどう捉えたのでしょうか。この小説が前とは違う後味を残すところが、私は好きなんだと思います。
 感性の鋭かったワイルドの“美”の描写が鮮やかに響きます。言葉の美しさならワイルドは(私の中では)トップクラスです。“美”を追い求める登場人物たちの明と暗の世界に浸ってください。

 「芸術そのものを楽しむこと」を作者はこの作品の序文で訴えています。
 そして、見る人によって芸術は姿を変えるのだと伝えたかったのかもしれません。

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12:27 : 海外小説トラックバック(0)  コメント(0)

ダウン・ツ・ヘヴン

4122047692ダウン・ツ・ヘヴン (中公文庫)
森 博嗣
中央公論新社 2006-11

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 主人公クサナギは飛行機乗りで、今回の戦闘で仲間を1人失った。クサナギ自身も軽い怪我を負う。念のため、と入院するが、退院後も組織に大事にされるあまり、戦闘から遠ざけられてしまう。クサナギにとって戦闘機に乗ることが生きる喜びになるのだが・・・。

 映画「スカイ・クロラ」が公開されて、なんだか久しぶりに現代の日本の小説に触れたくなりました。
 淡々と過ぎていく地上での時間と、スピード感いっぱいの空での時間。クサナギには周りの景色がこんな風に見えてるんだ。みんなから尊敬され、それに快く応えるヒロインではなく、自分の居場所を求めてただひたすらに空を見つめている。自分の理想どおりにならなくて、ときどきもやもやした感じを引きずったり。ずっと未来を舞台にした物語ではあるけれど、なんだかそれがとっても人間らしくて、いつの間にかクサナギスイトがいとおしくなっていました。

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11:50 : 国内小説トラックバック(0)  コメント(0)

猫町

4894191679猫町
萩原 朔太郎
パロル舎 1997-11

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方向を見失うと、知っているはずの町が突然、見知らぬ町に見えてきて・・・。

私自身、方向感覚が乏しいので、この小説の主人公の感覚はとても共感できるものでした。急に素敵な町に見えたり、どこまで行っても道の切れ目が見えず不安になったり。
はたして、この主人公が作者と感覚を同じにしているのかどうかは分かりませんが、レトロな絵本のように構成された挿絵と作品の雰囲気がよく合って、主人公の不安と期待という気持ちにもよく合っていました。
「檸檬」のように、文から感じられる色も様々で、堅い話になって白黒の世界になったような気がしたかと思えば、その次のページではまるで色とりどりの絵の具を広げたように色鮮やかになったりと、私にとって‘色’を感じる文は朔太郎の作品の魅力のひとつですね。
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若い芸術家の肖像

4102092021若い芸術家の肖像 (新潮文庫)
James Joyce 丸谷 才一
新潮社 1994-03

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 むかし むかし、そのむかし、とても たのしい ころのこと、・・・

と始まり、

 古代の父よ、古代の芸術家よ、永遠に力を与えたまえ。

と終わる、不思議な世界。

 これは魂の自由にあこがれ続ける、スティーブン・ディーダラスという男の子の話。カトリックの教育を受け、カトリックの厳格さに憧れを抱きながらも、聖職への道を選ばず、大学へ進み、ひたすらに美しい芸術を目指す。


 『ダブリン市民』で有名なジョイスが書いた半自伝的な小説。とは言われているが、単なる自伝だと思うと、大変な目に会うかもしれない。

 『ダブリン市民』よりもさらに磨きのかかった‘意識の流れ’はスティーブンが成長するにつれて、大きく蛇行するようになる。特にあれこれ悩みを抱えている10代後半あたりからは、表面では友人と会話を交わしながら、同時に心の奥の方では深い思索にふけっていたり。その切り替わりはほとんど曖昧で、行ったり来たりが激しい。これを書いていたときのジョイスの頭の中は一体どんな様子だったのだろう。計り知れないほどのイメージが溢れていたんだろう・・・。そんな風に感じた。

 自由に、自由に。文章もスティーブンの理想と同じように自由に、現実と心の中を同時に描いている。おとぎばなしの文体から始まって、詩、スペリング・ブックの文句、子どもの落書き、応誦歌、祈祷、説教、手紙・・・とおびただしい数の引用を経て、日記体で終わる。溢れ出た言葉、という表現がぴったりの、ページからはみ出るくらい豊かな言葉の数々が連なっていく。

 母語である日本語で、言葉の流れにあえて逆らわずに身を任せて読んでみるのがいいかもしれない。

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わがタイプライターの物語

4105217100わがタイプライターの物語
柴田 元幸
新潮社 2005-01-28

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 ポール・オースターはパソコンをほとんど使わない。使うのは原稿を出版社に送るときだけ。そういう契約だから仕方なくパソコンを使う。でも、断然タイプライター派!というオースターと長年の相棒オリンピア・タイプライターとの物語を綴った絵の数々。合間にはオースターのお話を少し。

 この本はましろさんに紹介していただきました。ありがとうございます。見つけてすぐ手に取りました。何といってもサム・メッサーの絵が好き。絵の具をたっぷり使って、‘愛情いっぱい’に描いたタイプライター。パレットの上みたいに、キャンバスにぽってりと乗っかった絵の具が2人のタイプライターへの愛情を感じさせます。この絵の雰囲気を伝えるためにコピーではなく、カラー写真を使っているのは大正解だと思います。(オールカラーなんです。)絵を順番に部屋に飾りたいな。(メッサーの絵をチラッと見てみる?→コチラ 。)オースターの物語がメッサーの絵をより生き生きとさせています。

 まわりが次々とパソコンに変えていく中、オースターだけはインクの買いだめをして、タイプライターを使い続ける。1人と1台で仲良くやっていたところに、絵描きのサム・メッサーが加わって、オースターがちょっとやきもちを焼いたりしたけど、オリンピア・タイプライターはまだまだ活躍中。あのカシャカシャ感が懐かしいですね。小さい頃、5つ年上の近所のお姉さんの家に英字タイプライターがありました。意味なんて分からず、適当にカシャカシャとキーをたたくのが楽しかったです。

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12:22 : ノンフィクショントラックバック(0)  コメント(0)

ぎゅうぎゅう詰め



最近、パンを焼いてませんが、もう少し正確に言うと、パンを焼けない状態です。
先日、どうしてもクロワッサンが食べたくて、どーんとダンボールいっぱいにお取り寄せしました。箱を開けた時に感動!その2秒後、冷凍庫に入りきらないという焦り…。なんとかぎゅうぎゅうに詰め込んで閉まりましたが、まだまだパンだらけです。また隙間ができたらベーグルとか焼きたいです。
19:41 : お店パントラックバック(0)  コメント(1)

時の娘

4150727015時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)
小泉 喜美子
早川書房 1977-06-30

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ややこしい名前に苦労しながら読み終えました。イギリスの薔薇戦争時代をモチーフに、ロンドン塔で2人の甥を殺したと言われているリチャード王は本当に悪人だったのか、という謎を解いていくミステリー。
事の発端はケガで入院中の警官グラントが見たリチャードの肖像画。どうしても悪人には見えない。歴史を研究中のブレント青年を味方につけ、調べていくと…。これはもしかして。歴史の教科書には見えなかった、歴史上の人物の‘人間らしさ’になんだか胸がザワザワして、苦手な歴史にも興味が沸きました。こういうミステリーもいいですね。
16:12 : 海外小説トラックバック(0)  コメント(0)

ミニシナモンロール

20080617135903
先週末、地震に見舞われながらも休日出勤したので、昨日&今日と振り替えでお休みです。
私は無事、休日を迎え、いつも通りパンを焼きました。今日はちょっとリッチにシナモンロールです。卵も入ったフワフワの生地に砂糖とシナモンをたっぷり振ったはいいけど、なかなか思い通りに巻けない…。その後、ざくざく切って、型に入れようとすれば、切口からシナモンシュガーがバラバラこぼれてしまい、カードで集めて切口に入れ直しました。悪戦苦闘…。なんとかオーブンに入れると、ちゃんとロールが伸びて、それらしくなってくれました
13:54 : おやつパントラックバック(0)  コメント(0)

マーリー 世界一おバカな犬

4152087641マーリー―世界一おバカな犬が教えてくれたこと
古草 秀子
早川書房 2006-10-02

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うちにも犬がいた。もう4年も前になるけど、今でも肌に触れる感触やにおいをありありと思い出せる。
今、マーリーを読み終えたところです。マーリーのとんでもない行動に笑いがこらえられませんでした。ありあまるエネルギーを発散しまくって1日1日を楽しみつくしてみんなに元気を振りまくのです。別れの場面は最後まで読めないかと思いました。共感なんて言葉では足りない位、辛くて泣いてしまいました。犬が側にいるなら絶対読んでほしい。まるで自分の犬が書かれてるみたいに思えてくるはず。そして今まで以上に愛すべき存在になるに違いありません。

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